就活で受ける機会の多い「SPI」は、対策しないと十分な点数を取るのは難しい適性検査です。
しかし、何から始めればいいのかがわからず、対策に踏み出せない人も多いでしょう。
この記事では、SPI対策を始めるのにおすすめの時期や、基本的な対策法を解説します。さらに、頻出問題のコツや受検方式による違いも紹介しているので、SPIの基本を学んでいきましょう。
就活のSPI対策はなぜ必要?準備を始めるおすすめ時期
ノー勉(対策なし)で高得点を取るのは極めて難しい

SPIは、基本的な知識だけでなく、限られた時間内で問題を正確に解く力も求められる適性検査です。初めて受検する場合、問題形式や時間配分に慣れていないと、実力を十分に発揮できないことがあります。
特に非言語では、割合や推論などの問題を素早く処理する必要があります。対策なしで高得点を狙うのは難しいため、志望企業でSPIが実施される場合は、事前に問題形式を確認しておきましょう。
解き方のコツを学べば短期間でも点数は伸ばせる
SPIは、問題の出題パターンや基本的な解法を理解することで、効率良く解ける問題を増やすことができます。特に非言語は、公式や解法を覚えておくことで計算にかかる時間を短縮できるのが特徴です。
また、問題集を繰り返し解けば、自分が苦手な分野や時間のかかる問題も把握できます。限られた期間で対策する場合も、苦手分野を優先して勉強することで効率良く得点力を高められます。
就活のSPI対策は大学3年(修士1年)の春から始める
SPI対策は、大学3年生や修士1年生の春〜夏頃から始めるのがおすすめです。早めに問題形式に慣れておけば、インターンシップや本選考などでSPIを受検する際にも落ち着いて対応できます。
ただし、企業によってSPIを実施する時期は異なります。志望企業の選考スケジュールを確認した上で、受検予定がある場合は早めに問題集を一度解き、必要な対策時間を把握しておきましょう。
【全科目共通】効率的に進めるSPI対策の4ステップ
効率的なSPI対策のステップ
①模擬問題を解いて今の自分の実力を知る
②苦手な分野や出題形式を重点的に復習する
③1冊の問題集を何周も繰り返し解いて解法を覚える
①まずは模擬問題を解いて今の自分の実力を知る
SPI対策を始めるときは、いきなり問題集を最初から解くのではなく、まず模擬問題を一通り解いて現在の実力を確認しましょう。どの程度の問題を解けるのか把握しておくと、これから重点的に対策すべき分野を判断できます。
また、問題を解く際は正解数だけでなく、どの問題に時間がかかったかも確認することが大切です。正解できても時間がかかる問題があれば、本番に向けて解答スピードを上げる必要があります。
②苦手な分野や出題形式を優先して重点復習する
自分の実力を確認したら、間違いが多かった分野や苦手な問題形式から優先して復習しましょう。すべての分野を同じ時間をかけて勉強するよりも、苦手な部分を重点的に対策するほうが効率良く弱点を減らせます。
特に、何度解いても間違えてしまう問題は、答えを覚えるだけでなく解き方そのものを確認することが重要です。苦手分野を一つずつ克服しながら、安定して正解できる問題を増やしていきましょう。
③1冊の問題集を何周も繰り返し解いて解法を覚える
SPI対策では、複数の問題集を少しずつ進めるより、1冊の問題集を繰り返し解く方法がおすすめです。同じ問題を何度も解くことで、問題形式や解き方に慣れて、考える時間を短縮できます。
最初は解けなかった問題も、解説を確認してから再度解き直してみましょう。繰り返し解いても間違える問題には印を付けておくと、後から苦手な問題だけを効率良く復習できます。
④得意分野の確認と本番の時間配分で練習を行う
苦手分野の対策が一通り終わったら、最後に得意分野を確認しながら、全体の仕上げ練習を行いましょう。得意な問題でも、しばらく解いていないと解法を忘れることがあるため、定期的に復習しておくことが大切です。
仕上げの段階では、本番と同じように時間を計って問題を解く練習も行いましょう。時間制限のある状態で実践することで、自分の解答ペースを確認し、本番で時間切れにならないための準備ができます。
点数に偏りがあると評価が下がりやすいので、得意分野を後回しにして苦手分野を徹底して底上げします。
「言語8割・非言語3割」のようなバランスの悪い得点率よりは、「言語6割・非言語6割」のように均等な方が評価を得やすいです。
【SPI言語】頻出問題の対策テクニック
※言語・非言語のh3では、自社の問題集からコピーor例題スクショで貼り付けることを想定
二語の関係|まず選択肢を見て関係性を絞り込もう
二語の関係では、最初に提示された2つの言葉がどのような関係にあるのかを考え、同じ関係になる選択肢を探します。例えば「医師:病院」であれば「教師:学校」のように、職業と働く場所という関係を考えます。
問題文の言葉だけで関係性が分かりにくい場合は、先に選択肢を確認するのも有効です。選択肢を比較しながら共通する関係を絞り込むことで、すべての組み合わせを一つずつ考えるより効率良く解答できます。
語句の意味|知らない言葉が出ても消去法で対応できる
語句の意味では、言葉の意味や使い方について問われます。知らない言葉が出題されることもあるため、すべての語句を完璧に覚えるより、問題集で出てきた言葉を中心に少しずつ語彙を増やしていきましょう。
意味が分からない選択肢があっても、明らかに意味が異なるものを消去できれば正解を絞り込める場合があります。普段から問題集に取り組み、似た意味の言葉や反対の意味を持つ言葉にも触れておくことが大切です。
長文読解|全文に目を通さなくても解ける
長文読解では、文章の内容や設問に合う選択肢を判断します。最初から全文を細かく読み込むと時間がかかるため、先に設問を確認して、何を問われているのか把握してから本文を読む方法もあります。
ただし、設問によっては文章全体の流れや筆者の主張を理解する必要があります。設問に関係する部分だけを探すのではなく、必要な箇所を中心に文章の前後関係を確認することを意識しましょう。
空欄補充|前後の文章の流れに注目
空欄補充では、文章中の空欄に入る言葉や文章を選びます。空欄だけを見て答えを考えるのではなく、前後の文章から話の流れを確認し、空欄にどのような内容が入るのかを推測しましょう。
選択肢を入れ替えながら文章を読んでみると、意味が自然につながるものを判断しやすくなります。問題集を解く際も正解だけを確認せず、なぜその選択肢が適切なのかを考えることが対策になります。
【SPI非言語】頻出問題の対策テクニック
推論|図や表を書いて条件を整理すると解きやすい
推論は、問題文に書かれた複数の条件から、必ず成り立つことや正しい組み合わせを導き出す問題です。頭の中だけで条件を整理しようとすると混乱しやすいため、必要に応じて図や表を書いて情報を整理しましょう。
例えば、複数人の順位や順番を考える問題では、分かっている位置を先に書き込むと、残りの条件を当てはめやすくなります。問題を解くたびに自分なりの整理方法を決めておくと、解答時間の短縮にもつながります。
割合|「何を基準にした割合か」をすぐ確認する
割合の問題では、「何を基準にしている割合なのか」を最初に確認することが重要です。増加率や割引率など、似たような数字が登場する問題でも、基準となる数値を間違えると計算結果も変わってしまいます。
問題文を読んだら、割合を求める対象と基準となる数値を整理してから計算しましょう。基本的な計算パターンを繰り返し練習しておけば、問題を見たときに必要な計算方法を判断しやすくなります。
速度|「距離・速さ・時間」の関係は暗記必須
速度の問題では、距離・速さ・時間の関係を理解しておく必要があります。基本的な公式を覚えておけば、問題文から分かっている数値を当てはめるだけで計算できる問題も多くあります。
ただし、単純な速度の計算だけでなく、複数人が移動する問題や追いつくまでの時間を求める問題なども出題されます。問題集を繰り返し解き、どの数値を使って計算するのかを素早く判断できるようにしておきましょう。
集合|ベン図を使わなくても条件を整理できる場合あり
集合の問題では、複数の条件に当てはまる人数や、どちらにも当てはまらない人数などを求めます。ベン図を使う方法が基本ですが、問題によっては条件を整理して計算するだけで答えを求められる場合もあります。
まずは問題文から、全体の人数とそれぞれの条件に当てはまる人数を整理しましょう。ベン図を使った解法にも慣れておき、問題の条件に合わせてできるだけ早く解ける方法を選ぶことがポイントです。
SPIは受検方式によって対策の絞り込みができる
SPIの問題は、受検方式ごとに決まった範囲から出題されます。そのため、案内が来た方式の出題範囲だけに絞って対策することで、効率的に正答率を上げていけます。
それぞれの方式の言語・非言語の主な出題範囲や、方式ごとの注意点を押さえておきましょう。
テストセンター|導入数NO.1!専用会場のPCで受検する
| 科目 | 主な出題範囲 |
| 言語 | 二語の関係、語句の意味、文の並び替え、空欄補充、長文読解など |
| 非言語 | 推論、図表の読み取り、場合の数、確率、割合、損益算、速度算など |
テストセンターは、指定された会場などのPCでSPIを受検する方式です。導入数が最も多いため、こちらがSPI対策の中心となります。
テストセンターではPC上で問題を解くため、紙の問題集だけでなく画面上で問題文を読み、解答する練習もしておきましょう。

林田 啓吾

林田 啓吾(はやしだ けいご)
人材紹介事業部 / 責任者
3年目・累計3000名以上のキャリア支援実績あり
人材紹介事業部 / 責任者
特に「非言語」では、メモと画面を見比べるような解き方に慣れておくと時短につながります!
Webテスト|自宅のPCから受検!電卓の使用が可能
| 科目 | 主な出題範囲 |
| 言語 | 熟語の成り立ち、3文完成、文の並び替え、空欄補充、長文読解など |
| 非言語 | 推論、図表の読み取り、集合、場合の数、確率、割合、損益算、速度、整数の推測など |
Webテストは、自宅などのPCからインターネットを通じてSPIを受検する方式です。テストセンターの次に実施頻度が高いですが、出題範囲はテストセンターとはかなり異なります。
Webテスト方式では電卓を使用することができ、非言語では電卓使用を前提とした計算量の問題も出題されます。暗算や筆算だけでなく、電卓を使った素早い計算にも慣れておく必要があるでしょう。

堀内 良輔

堀内 良輔(ほりうちりょうすけ)
人材紹介事業部 / リーダー
累計2000名以上のキャリア支援実績あり
人材紹介事業部 / リーダー
スマホの電卓機能は使えないため、電卓を用意しましょう。
電卓によって使い方が異なるので、練習を繰り返し、操作に慣れておくことが大切です!
インハウスCBT|志望企業の社内PCで受検する
| 科目 | 主な出題範囲 |
| 言語 | 熟語の成り立ち、3文完成、文の並び替え、空欄補充、長文読解など |
| 非言語 | 推論、図表の読み取り、集合、場合の数、確率、割合、損益算、速度など |
インハウスCBTは、企業が用意したPCを使ってSPIを受検する方式です。テストセンターやWebテストとは異なり、企業が指定した場所で受検するため、面接などの選考とあわせて実施されることもあります。
採用率はそれほど高くなく、出題範囲もWebテスト方式と似ています。テストセンターとWebテストの対策が十分できていれば、そのまま本番に活かせるでしょう。
ペーパーテスト|マークシート形式で紙と鉛筆を使って解く
| 科目 | 主な出題範囲 |
| 言語 | 二語の関係、語句の意味、語句の用法、長文読解など |
| 非言語 | 推論、図表の読み取り、集合、場合の数、確率、割合、損益算、速度、料金割引など |
ペーパーテストは、指定された会場で問題冊子と解答用紙を使ってSPIを受検する方式です。PCを使う方式とは異なり、紙の冊子を見ながらマークシートへ回答を記入していきます。
出題範囲はテストセンターと似ているため、テストセンター対策が済んでいれば追加の対策も必要ないでしょう。

堀内 良輔

堀内 良輔(ほりうちりょうすけ)
人材紹介事業部 / リーダー
累計2000名以上のキャリア支援実績あり
人材紹介事業部 / リーダー
現在はあまり採用されていません!そのため、対策の優先度は低いと言えるでしょう。
SPIで時間切れを防ぐ!本番で意識したい3つのポイント

解けない難問には執着せず諦めて次の問題へ進む
SPIは限られた時間内で多くの問題に回答する必要があるため、1問に時間をかけすぎないことが重要です。
計算方法がすぐに思い浮かばない問題や、条件整理に時間がかかる問題に出会ったら、諦めて切り上げる判断も必要です。
特にPCで受検する形式では、問題の表示や解答方法が紙のテストとは異なります。普段の練習から時間を計り、問題を見てすぐに解法が思いつかない場合に、どの程度まで粘るかの基準を決めておきましょう。
満点を狙おうとせず確実に解ける問題から得点する
SPIでは、すべての問題を完璧に解こうとするよりも、自分が解ける問題を正確に処理する意識が大切です。
特に非言語では、計算量や条件の理解にかかる時間に幅が出やすいため、「確実に解ける」と思った問題に時間を割くようにしましょう。
こうした判断のためには、対策段階から正誤だけでなく「どの程度の時間で解けたか」も確認しておくと効果的です。時間をかければ解ける問題と、短時間で解ける問題を把握しておけば、本番でも適切な時間配分で取り組めます。
本番と同じ制限時間で模試を解いてペース感覚を掴む
SPIの問題集で勉強するときは、1問ずつ時間をかけて解くだけでなく、本番を想定した模試形式で解いてみましょう。
制限時間を設定して問題を解くことで、普段よりも時間を意識して回答する練習ができます。
模試を解き終えたら、時間内にどこまで回答できたかを確認し、時間がかかった問題や後半で焦ってしまった部分を振り返りましょう。このように繰り返し練習することで、自分に合った解答ペースを把握できます。
SPI対策に関するよくある質問
SPIの性格検査はどう対策するのが正解?
SPIの性格検査では、受検者の行動や考え方に関する質問に回答します。能力検査のように正解・不正解があるわけではないため、事前に答えを考えておく必要はありません。普段の自分の考え方や行動に近い回答を選ぶことを意識しましょう。
また、企業が求める人物像を意識して、実際の自分とは異なる回答を続けるのは避けるべきです。回答に一貫性がないとどんな企業でも低い評価を受けてしまうため、質問には正直に答えましょう。
SPI対策の勉強時間は合計で何時間必要?
SPI対策の勉強時間は、合計50時間程度が目安です。1日1〜2時間ほど勉強するペースなら、3〜4週間程度で一通りの対策を終えられるでしょう。
また、十分な時間をとれない場合でも、10〜20時間程度は必ず確保し、頻出問題の解法や計算方法は押さえておきたいところです。
50時間は、一般的な足切りラインを回避できる「7割程度」の点数を目指す場合の目安です。
大手企業狙いで8割~9割近い点数を目指す場合は、もっと長時間・長期間かけて学習内容を浸透させる必要があります。
SPIの点数だけで不採用(足切り)になる?
SPIの結果だけで採否が決まるとは限りません。企業によってSPIを選考のどの段階で利用するかや、どの程度重視するかは異なります。
能力検査で一定以下の結果だった人をまとめて不採用とする「足切り」方式で運用されることもありますが、面接などとあわせて総合的に判断される場合もあります。
どのような評価方法でも、点数が高い方が有利になるのは間違いないため、なるべく高得点を狙えるよう勉強しておきましょう。
SPI対策は問題集1冊だけで足りる?
SPIは、1冊の問題集を繰り返し解くだけでも十分なレベルまで対策できます。むしろ、複数の問題集を同時に進めると、かえって学習効率は悪くなってしまうでしょう。
SPIの問題自体はそれほど難易度は高くありません。1冊の問題集を解説までしっかり読み込んで知識をつければ、高得点を狙うことも十分可能です。
今すぐSPI対策を始めて志望企業の選考を突破しよう!
SPIは、言語・非言語の能力検査と性格検査からなる適性検査です。対策なしで高得点を取るのは難しいため、大学3年生や修士1年生の春〜夏頃を目安に、早めに問題形式を確認しておきましょう。
対策するときは、まず模擬問題で現在の実力を把握し、苦手分野を重点的に復習することがポイントです。問題集を繰り返し解いて解法を身につけたら、本番と同じ環境での練習にも乗り出してみましょう。

